3で割れる数字が好き。

曇りガラスから差し込む昼の光の中、ゆっくり、湯船に浸かるという贅沢。

乾いた浴室が徐々に潤う。
空気を吸い込んだら、水分も一緒になって喉に入り込んだ。
水色の天井、薄桃色のタイル、白い浴槽。
そのどれもが、水蒸気に包まれている。光に透かされる気泡。ごく小さな水。

何を考えるわけでもない。
なんて、嘘。
考えている。
この文章を。ふわふわ浮かぶ情景を言葉にしている。過去。

一度、温かなお湯から出て洗う。
髪を。身体を。
泡の香り。
ふわふわ漂うシャボンの泡。

シャワーを勢いよく被ったら、水滴。
滴り落ちたら、冷たくなった。

もう一度浸かって聞く。
洗濯機の音。踊る水音。跳ねる衣類。
風の音。木の葉舞う音。鳥のさえずり。

溶ける。融ける。解ける。

浴室のドアを開けて、脱衣所の鏡に全身を映したら、そこに居たのは
濡れた、肌色の、生命という塊だった。

何者でもない、だたの生物だった。



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午後の昼下がりに思うこと。思ったこと。
デニムのスカートと白いシャツを纏い、記述する。
電子の中に。



なんだか、小説を書きたくなった。
そんな本日。
3で割れる数字。15日の今日。